50周年記念誌
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〝ファミリーデパート〞を目指し、 〝子供の国〞や〝文化教室〞などを設置子供図書館ボールプールアスレチック広場 当初の開店予定日から約4ヵ月遅れの10月14日、ついにフジショッピングスクエア広島店がオープンする。同店はフジの社運をかけたビッグプロジェクトであり、〝ふれあいの街〞をテーマに、来店されるお客様が単に物を買うだけではなく、より深い心の満足を得て帰られることを目指していた。ニーズが多様化してきた中、既存のスーパーストアの枠にはまらない〝ファミリーデパート〞として、来店する家族皆が楽しめる新しい業態の展開を試みたのだ。それを具現化した一部が5階の「子供の国」と「tss文化教室」であった。■子供の国「子供図書館」 小学校6年生以下の幼児・児童であれば、自由に利用できる図書館。図書の内容は絵本・童話・伝記・小説・SF小説・歴史などに分類され、その数量は幼児用700冊、小学校低学年用1、600冊、小学校高学年用700冊の計約3、000冊。幼児図書コーナーは寝転がって本が読めるようにカーペットを敷き詰めた。利用時間は1人90分。「子供工作室」 小学校2年生以下の幼児・児童に開放している施設。絵の具セット・クレヨン・積み木・レゴブロック・粘土・パズルなどを用意している。備え付けの工作用具は無料で使用可能。定員30名、利用時間は1人60分。「ボールプール」 ガラス張りの部屋に赤・青・黄のボール約5万個を入れた遊戯施設で、5歳以下の幼児が利用できる。すべり台もあり、ボールの海で泳いで遊べる。ボールの材質はポリエチレンで直径は6㎝のだ円型。利用時間は平日1人20分、土日は定員20名で1人15分。「その他」 大きなクッションを使って遊べるちびっこ広場、小学生以下の子どもが利用できるアスレチック広場(屋外)、キャラクターショーなどで使う屋外ステージを設置した。PICKUP!尾山謙造初代社長が抱いた「山陽ショッピングセンター構想」フジショッピングスクエア広島店がオープンする14年も前に、尾山謙造初代社長はその店舗プランを思い描いていた。十和が新本社を建設するために元山陽学園の土地と建物を購入した昭和43年、この土地の利用方法について書いた「山陽ショッピングセンター構想」というメモを残している。その中には2つの店舗プランや売上予測、商圏予測が記されており、最終的な見解として「最初は2階建て、屋上パーキングが最も適切ではないかと考える。さらに近隣を買い増しすることができれば、同じ形に延長すればよい。」と提言している。オープン当日スナップオープンを告げるくす玉ぬいぐるみショー食料品売場エスカレーターに並ぶお客様新しい制服のサービス係テープカットをする尾山悦造社長(中央)第一章軌跡History
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