50周年記念誌

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巻く仕入先や顧客まで広げることで、共存共栄の姿勢を明確に打ち出した。　このような中9月26日、尾山悦造社長は広島商工会議所において記者会見を行い、報道関係者に対しフジ広島店開設を発表した。開店予定は十和が創立30周年を迎える昭和55年の秋、場所は十和本社がある広島市宝町であった。広島進出の理由として、 ①広島西部流通団地に移転する十和本社跡地を地域社会のために有効活用する、 ②十和の得意先に対しフジの小売のノウハウを提供する、 ③フジチェーンの拡大により、より一層満足していただけるサービスや商品が提供できる、の３つを挙げている。マスコミ各社は翌日の新聞で「スーパーフジが、いよいよ広島に〝逆上陸〞」などとセンセーショナルに報じた。　なおこの年は南宇和郡城辺町（現 南宇和郡愛南町）にフジ南宇和店（3月18日）、西条市にフジ西条店（6月24日）、松山市にフジ高岡店（7月1日）の3店舗を愛媛県に出店した。　※鬼手佛心…外科手術は体を切り開き鬼のように残酷に見えるが、患者を救いたい仏のような慈悲心に基づいているということ松山市にフジ高岡店を開設7月8月松山まつりの野球拳おどりで初優勝9月フジ広島店開設を発表広島市京橋町に駅前十和がオープン8月10月中国事業部を新設日中平和友好条約調印8月ＤＡＴＡ■ 大卒初任給：94,600円　　　■ ヒット曲：ＵＦＯ（ピンク・レディー）■ 映画：アニー・ホール、幸福の黄色いハンカチ■ ヒット商品：「円」TOPICS関連会社６社を合併3月1日、株式会社フジ、株式会社フジ（宇和島）、株式会社トーワフジマート、株式会社フジマート、フジ青果株式会社、株式会社フジ津島店の６社を合併し、新しく株式会社フジが発足した。関連会社６社は以前から本部機能を通じ、人事の交流、仕入の統括、配送・販促・事務の合理化など一元的な運営を行っており、企業体質を強化するため経営の合理化に踏み切った。TOPICS十和宝町本社跡にフジ広島店が開設されるマスコミからも注目された広島進出9月26日の記者会見では、「フジと十和の得意先が競合関係になるのでは」との憶測もあり、記者の質問は広島出店の意図や今後の中国地区への出店計画に集中。尾山悦造社長は「出店に関しては充分慎重に検討することは言うまでもなく、お互いに経営ノウハウなどの提携をはかって新しいタイプの店づくりを考えています」と共存共栄を強調した。9月27日付の中国新聞（出典：社内報 昭和53年10月号）第一章軌跡History